幼少の頃、祖父に連れられて行った古湯温泉。これが筆者の温泉旅の原風景であり、幼いながらも温泉の素晴らしさを身に沁みて感じた貴重な体験であった。

山あいの如何にも秘湯といった雰囲気が旅情を掻き立てるが、古湯温泉と言えば「ぬる湯」が名物。約38度のぬるめの泉温に、ぬるぬるとした肌触りが由縁。
子供でも熱がらずに入れる温度で、暖かい季節でも心地よく長く浸かれる。

しかも「ONCRI/おんくり」は自家源泉で、古湯温泉の他の泉質とは異なる単純弱ラドン泉。適応症も高血圧症、慢性皮膚病、慢性婦人病などが掲げられている。

昔ながらの「湯治」文化が根強く愛されてきたこの古湯温泉において、「ONCRI/おんくり」は姿かたちを変え、ラグジュアリーなリゾートの趣と融和し、新たな寛ぎを生み出していた。

夕食は日本料理の「膳座敷 季味」とナチュラルイタリアンの「SEBRI/セブリ」から選べる。
いずれも季節の野菜や地元佐賀の旬の食材をふんだんに用いられ、ひと口ひと口が美味なる想い出へと変わってゆく。

なお、今回のプランで提供される部屋は二間続きの特別室（和室）。全ての客室で緑豊かな眺めを堪能できる。