予約キャンセル2万5000人 苦境に立たされる雲仙温泉と、その想い。

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熊本地震による建物の被害が一切なかった雲仙温泉は、ゴールデンウィークを前に宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、苦境に立たされている。

その現状を雲仙温泉観光協会の事務局長、秀山さんに伺った。
(取材日:2016年4月25日)

雲仙温泉全体で
2万5000人以上の予約キャンセル

秀山事務局長:4月24日午前中現在では、2万5000人以上の宿泊予約キャンセルとなっています。

記者:西日本新聞によると、18日午前の時点で8300人とありましたが、まさか、これほどとは…。

秀山事務局長:日に日に増えていっている状況です。

記者:これはゴールデンウィーク中のキャンセルも含まれていますか?

秀山事務局長:含まれています。

記者:ゴールデンウィークが一年において一番お客様がいらっしゃる時期でしょうか?

秀山事務局長:ゴールデンウィーク、お正月、お盆は多い時期ですね。特に今年のゴールデンウィークは日並びが良かったので。2日有給をとれば、10日間のお休みとなりますので、観光業にとってはこれほどの予約キャンセルは非常に厳しい状況です。

海外客の予約はほぼゼロに
国内ツアー客のキャンセルも相次ぐ

記者:キャンセル客の内訳としては、海外の方もいらっしゃると思いますが、国内の方が多いですか?
秀山事務局長:海外の予約客に関しては、ほぼキャンセルとなってしまっています。それ以外ですと、国内のツアー客のお客様が多いです。
記者:九州の方からのキャンセルも多いですか?
秀山事務局長:割合は分からないですが、雲仙は福岡からのお客様が最も多い地域です。当然、福岡からのキャンセルもあると思いますし、関東、関西のツアー客の方も多い状況です。
記者:やはり売店への売上の影響もありますか?
秀山事務局長:それもかなりありますね。旅館業だけでなく、売店、飲食店への影響も大きいです。普段よりお客様が歩いている姿は少ないです。
特にこれから深山霧島(ミヤマキリシマ)というツツジのシーズンになると、いつもはかなりのお客様がお越しになるのですが、今の状態が続けばかなり厳しいかもしれません。

仁田峠のミヤマキリシマ_s

仁田峠のツツジ「深山霧島」。5月10日〜20日頃に見頃を迎える。

地震の被害が無くても
キャンセルが止まらない現状

記者:熊本地震においては、特に直接的な被害というのはありませんでしたか?

秀山事務局長:直接的被害は全くありません。建物被害はありませんし、道路状況・交通ダイヤも通常通りです。

全く何ら日常と変わらない状況です。

ただし観光客の減少という点では、経済的に大きな影響を受けています。

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記者:このキャンセルは、地震があった直後からでしょうか?

秀山事務局長:直後からずっとキャンセルの電話が入っています。

記者:観光協会にも電話が入ってきていますか?

秀山事務局長:「被害はありますか?」という問合せの電話が入ります。雲仙の建物被害だとか、道路状況の問合せについてです。

記者:やはり「九州」というだけで避けるという状況なのでしょうか。

秀山事務局長:それもありますね。また、九州自動車道の熊本での通行止めが回復すれば、人が動き始めてだいぶ変わるかとは思いますが

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雲仙温泉では地震の被害もなく、どの宿も通常通り営業している。

「少しでも恩返ししたい」
被災された方々への想い

記者:九州への観光を考えている方に、何かお伝えしたいことはございますか?

秀山事務局長:雲仙温泉は建物や交通網の被害はありませんので、これから旅行をされる方々は、雲仙温泉へ足を運んで頂けるととても助かります。深山霧島(ミヤマキリシマ)というツツジは5月初旬から見頃を迎えますので、ぜひお立ち寄りいただきたいです。

また長崎県の旅館組合を通して、熊本県で被災された方々の受け入れを申し入れています。12~13軒の旅館で受け入れを予定していますが、これが実現した際には、ぜひ雲仙温泉に避難していただいて心のケアなどのお手伝いをさせていただければと思っています。

私たちは普賢岳の噴火の時にたくさんの支援をいただきました。少しでも恩返しができれば、という想いがあります。

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